私の母方の祖母が10月24日の夕方、93歳の天寿をまっとうしました。このブログにも登場してもらいました。いわゆる「昔の女」、しっかり者の頼れる人でした。小さいころからいろいろと世話になり、大恩のある相手です。

(祖母略歴)

大正10年生。尋常高等小学校を卒業し、国民学校で学んだ後、光学機器メーカーに就職。戦時中は軍属の邦文タイピストとして昭南島(現:シンガポール)へ赴任。帰国後、結婚し一女二男をもうけたが夫が若くして病死。その後58年間再婚せず夫の仕事であった宮司の職を引き継ぎ、最期まで現役を貫いた。

・・・この祖母と同世代の方はやはり若いころを戦時下に過ごしたので特別な苦労があったかと思います。

祖母は今年になってから急に弱ってしまったのですが、頭と口は達者でした。このところさかんに言っていたのは「子どもたちは平凡だが、法を犯すようなこともせずに過ごしてくれてよかった」「宮司という職があってよかった」「ここ(住まい)からの眺めはすばらしい」ということでした。自分の人生を肯定する言葉ばかりです。

この、暑くもなく寒くもなく季節に自宅のある山が間近にみえる部屋で最期を迎えられて本当によかったと思います。これからお通夜です。

(記:2014年10月26日)