我が家で保護して里子に出したスティービーくんの里親様からお便りをいただきました。
今は和風のステキな名前をつけてもらって、どうでしょう、この色艶のみごとなこと。ハンサム猫に成長しました。

【僕は腹ペコだあっ!!】

それは2020年10月半ばのこと。
私は仕事で南房総市内の里山エリアにあるお宅を訪問していました。
立派な邸宅で、リビングにはガラス張りの大きな窓があるのですが、そこに黒い小さな猫が張り付いているではありませんか!

聞いてみると、数日前から付近をウロウロしているとのことでした。奥さんは食べ物を与えようかどうか迷っていらしたのですが、旦那様のほうが「猫なんかダメだ!」ということで。

仕事が終わって外に出るとニャーニャーと鳴き声が聞こえます。車のドアを開けたとたん、鳴き声の主が中に走り込み、後部座席に飛び乗りました。

「車に乗り込んでくるか? フツー」

しかしこうなれば「保護一択」です。ひとっ走りで動物病院の閉院時間に間に合うはず。

エンジンをかけようとした瞬間、中学生くらいのキレイな女の子と、そのお母さんらしい、これまた美しい方が走り寄ってきました。訪問したお宅のお嫁さんとお嬢さんかもしれません。猫のことをずっと気にかけていた様子が伺えます。ほとんど言葉は交わしませんでしたが、私が保護する旨を伝えると安心されたようでした。

【…ということで、我が家に】

獣医師の診立てでは、小さいけれども、あと少しで6か月くらいではないかとのこと。
夫がスティービーという名前をつけました。里親様が見つかるまでの仮の名前です。
ガラス窓に張り付いていた様子が「トランペットをほしがる黒人の少年のようだ」というので、スティービー・ワンダーに因んでスティービー。
割りとかわいらしい外見に反して、大変な食いしん坊でガツガツ食べるのが特徴。猫ごはんの用意が始まるやいなや、ケージの中でぴょんぴょん飛び跳ねて暴れます。

 

そんなスティービーも1か月半後、我が家を離れるときがきました。

 

【野良猫から王子様猫に】

里親様ご夫妻は、我が子のようにかわいがっていた女の子の黒猫をしばらく前に亡くし、また黒猫と暮らしたいということでご縁がありました。

里親様宅ではキャットタワー、猫ベット、自動給餌器、トイレ、二段ケージ、見守りカメラなどなど完備の猫様専用部屋が与えられています。私、あわみなこの仕事部屋兼居室の四畳半より立派!

キャットタワーは僕のもの

食いしん坊ぶりは相変わらずで、体重が急増したので「?」と思っていたある日のこと、見守りカメラに写っていたのは、自動給餌機の出口から手をつっこんでザーっとご飯を出し、セルフ食べ放題をしている彼の姿(笑)!

食いしん坊なのは、飢えてさまよった経験が刻みつけられているからでしょうか。

スティービー、もう、飢えることはないんだよ!!

趣味の水回りのパトロールの最中、お風呂に飛び込んだり、二階の手すりから落ちたり、お騒がせ猫として里親様に迷惑と笑いを振りまいています。

この後、ダイブ!

腹ペコで窓ガラスに張り付いていた野良猫時代を経て、今では溺愛されて王子様のような暮らしぶり。運の良い子です。

里親様に深く感謝するとともに、健康と幸福を祈念いたします。

いつまでも猫と楽しく生活していただければと思います。

スティービー、よかったね!

2021年にもお便りをいただいておりましたm(_ _)m

和田町ねこ倶楽部 活動報告 2021年11月2日

また、当会では猫の引取は行っておりませんので、ご承知おきくださいますようお願いいたします。

(記:2023年1月14日)