南房総(房総半島南部)を舞台にした小説、エッセイ、紀行文などを紹介していきたいと思います。 また舞台が南房総でなくとも、作者が南房総出身者の作品もぜひご紹介したいと思います。

2013年発行、ご当地小説 in 岩井海岸

南房総市の北部、岩井海岸が舞台となっている青春小説です。楽しく読ませていただきましたが、やはり「若い人向け」の小説だな、とオバサンは思いました(笑)。いろいろつっこみどころはあるのですが、読んでいる最中、私自身にもあった若かりし頃の、独特な自意識や昂揚感、あの「エネルギーの余ってる感」が脳内をかけめぐり、よい読書体験になりました。

南房総、町おこしへのヒント

解説で著者が書いておられますが、岩井海岸は臨海学校のメッカで、最盛期には400軒もの民宿があったとは驚きです。

ちょうどこの記事を書いているこの日、館山では「館山若潮マラソン」が行われました。

房総半島南部は「教育、スポーツ立国」をめざすのもよいのではないかと思います。

子どもの頃や若い頃に学んだり、スポーツに励んだりした場所には深い愛着が生まれますから、成長してからもこの土地に足を運ぶ人が増えるのではないでしょうか。

今からあらためていわゆる「箱モノ」施設なんかつくることを考えずに、今ある資産を有効活用して子どもたちや若い人、いや若くない人も学んだり、スポーツを楽しんだりできるよう、いろいろな試みができるのではないでしょうか。

ちょっと自慢すると私もかつて「館山若潮マラソン」を4時間15分で完走しました。しかしもう21年も前の話です(ガクッ)。ここ何年も忘れていたのですが、海沿いに道も、山側の道も走るすばらしいコースで富士山が美しく見えたことも思い出しました。海があって山があって食べ物がおいしい。やはり南房総は良いところです。

おすすめ度 ☆☆☆

房総に行きたくなる度 ☆☆☆☆

 

(記:2016年1月31日)