第52回南房総白浜海女まつりの大夜泳に参加させていただきましたm(_ _)m

このようなすばらしい機会を与えてくださった関係者の方々への感謝を込め、また「次回は私もやりたい!」と思う方々のお役に立てればと、体験記を記します。

【ことのはじまり編】

6月の中頃、大夜泳に2回参加経験のある友人から誘われました。

いろいろ準備もありそうだし面倒だなあと思う一方で、例によって例のごとく「なんか面白そう」と思うともはや「やってみたい病」にとりつかれ、

「海女」になった私が格好良く海で泳ぐ姿が脳裏をよこぎり、メールで参加申し込みをしてしまいました(^_^メ)

私も20年ほど前にはマラソンをしたりプールで1kmくらい泳いだりしたものですが、ここ15年ほどはスポーツからも遠ざかり、健康維持のためにやっているのはヨガだけになりました。

果たしてどうなることやら。けど、心配することはありません。練習会がありますから、その時点で無理と分かればあきらめたらよいのです。

【仕込み編】

大夜泳は海女の装束を着て、左手で樽(まげ樽:直径30cm深さ25cm)を抱え、右手に松明を持って泳ぎます。

そのようなことをした経験がないため(そりゃそうだ)、どのように練習したらよいのか分かりませんでした(困った!)。

とりあえず、南房総市千倉B&G海洋センター のプールに行き、ビート板を胸のあたりにあてて左手で持って右手を水面から上げて松明を持ったつもりになって泳ぐ練習をしてみました。

30分ほどそんな恰好で泳いでみました。ビート板を使っていますので思ったより疲れません。それにしてもプールにいた他の方々からは「何してんだろう?」と思われたことでしょう。

しかし私も当年とて48歳の年女(申年)、恥ずかしがる年頃でもありませんm(_ _)m。

当日までに3回、同様の練習をしました。

・・・結果的にこの練習は有効でした。1回の練習でなんとかまげ樽に乗れるようになったのも、プールでの練習のおかげだったと思います。

気持的にも余裕ができたのだろうと思います。樽に乗って泳ぐのは練習会でコツをつかめればできる人がほとんどだと思いますが、私のように「著しく自信のない方」はこのように練習してみてはいかがでしょうか(^^)

【練習会(兼オーディション)編】

まげ樽

今年の海女まつりは7月16日(土)、17日(日)でした。

初日の16日(土)の14:00集合で練習会が行われました。本職の海女の皆さま以外の一般参加者はこの練習会に出なければなりません。

樽を貸していただき、本番同様、肩に担いでみましたが、結構重さがあります。これだけの重さがあれば「浮力」は期待できます。

練習風景

 

練習は本番の会場とは別のところで行われましたが、場所は本会場とよく似ています。

なんとすでに高そうなカメラを抱えた「ウォッチャー」が数名、練習風景を撮影しています。確かに若くてきれいな(フォトジェニック!)お嬢さんも交じっており、撮りがいがありそうです。

私にしてからが、若い女性のぺったんこだけどごく緩い曲線を描く下腹を見ていると、なにやら幸福な気分になったものです。

この日、朝は曇っていました。「しゃみっぺ(寒いでしょう)」と心配していましたが、幸運にも昼前から日差しが強くなり気温が急上昇。

この日ばかりは「かんかん照り、暑さ大歓迎」の心持でした。

10数名の女性がおそるおそる樽を抱え、火がついていない松明を持って海に入ります。樽に乗るようにして泳ぐのですが、片手で抱えますのでバランスを崩すとくるっとひっくりかえってラッコのようになります。足がつかない海中なのでバランスを崩すとものすごくあせります。あわてなければ大丈夫。

コツをつかむまで少しかかりますが、1時間あまりの練習でみなさん上手に泳ぐようになりました。練習には指導してくださる地元のスタッフの方がいて、アドバイスしていただけます。オーディション、全員合格し、装束を渡されました。

【さあ、本番編】

大夜泳参加者は19:30に集合します。頭に巻く頭巾(?)の巻き方がわからないので、大ベテラ

ンの本物の海女さんに巻いてもらいました。装束の着付けがわからなければスタッフや先輩海女さんに助けてもらえます。

20:00に厳島神社の参道である階段にずらっと海女(+にわか海女)が並びます。前のほうが本物の海女、後ろのほうがにわか海女です。20分ほど待機する中、そこはみんな女性のこと、結構おしゃべりを楽しんでいます。

いよいよ松明に点火、参道の階段を下り、海に向かいます。途中、見物客から声援とカメラのフラッシュを浴びせられ「実によいこころもち」です。

幸い日中の日差しのおかげで水温は低くなく、入水しても苦痛はありません。なんとか樽にも乗れました。あとは他の方々と一緒に楽しく泳ぎました。みんなで泳ぐのでどうしても蹴とばしあったりします。「あっごめんなさい!」とか「大丈夫、大丈夫」とか「わー、気持いーい!」などの声が飛び交います。太鼓の音が響き、大音響の音楽も流れ、大きなスクリーンに映像が流れます。最後は花火がドーンと上がります。泳ぐのは15分ほどだったのですがあっという間に終わりました。また、泳いでる最中は、男性のスタッフの方も2、3名、海中で近くにいて様子をみてくださり、大変心強かったです。

海から上がって参道まで戻る途中、またまた拍手や歓声やフラッシュに囲まれて、すっかり「気分は女優」でした。少しでも写真写りをよくしようと口角を上げて姿勢など正し、まげ樽を担いで歩いていたところ、

「NHKですがインタビューさせてもらっていいですか」と声がかかりました。もっと若くて美しい方がたくさんいたのでまさか放映されると思いませんでしたが、なんと↓ NHK首都圏ニュースで2回放映され、わが人生初のテレビ出演(といっていいかどうか)に相成りました。

ああ、面白かった!

皆さま、来年はぜひ海女祭りにご来場、もしくは海女の大夜泳にご参加くださいませ。スタッフのみなさま、ありがとうございましたm(_ _)m

最初の偽海女が私

最初の偽海女が私

http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20160717/4042421.html

引き続き、装束のご紹介、来年以降参加されたい方へ向けての情報などを記事にいたしますのでよろしくお願いいたします。

(記:2016年7月21日)