猫の保護活動に協力していますと「猫を保護したのですが・・・」というご相談をいただくことがあります。

私にも経験があることですが、猫を保護した直後というのはある種の興奮状態というか「どうしたらいいんだろう? どうしよー!! うわー!!」・・・となります。かなり経験を積まないかぎり、そうなって当たり前です。

私からメッセージを一言

「あなたのしたことは正しい。助けてやってください」

「けれども責任をともなう事態なので、落ち着いて行動してください。相談にのります」

「残念ながら、誰か(相手が個人でも保護団体でも)に丸投げはできません」

「個人で活動しているボランティア、保護団体でできるのは基本的に里親探しだけです。けれども子猫であればかなりの確率で里親を見つけることができます(保証はできませんが)。成猫でもいくつかの条件をクリアできれば里親が見つかることがあります。見つからない場合はご自身で飼うか、最低限不妊手術までは責任をもって行い、ご近所に話を通して地域猫とするか…といったような手を打つことになります。
保護した猫にかかった医療費や養育費などの実費は、里親さんが見つかれば、里親さんにご負担いただくのが一般的です」

少し前に私のほうで協力しているNPO法人ドリームキャットのホームページに掲載していただこうと思い、下記文章を書きました。

ネコリパブリック猫の保護活動についてのページを参考にしました。ほぼパクっていますm(_ _)m。
今年のゴールデンウィークにネコリパブリック東京お茶の水店に行って、少しだけスタッフからお話を聞くことができました。また別途ご報告します。

猫を保護された方へ

(はじめに・・・)

ドリームキャットでできることは「里親探し」のお手伝いだけです(※無料)。猫をお預かりすることはできません。
ご自分で保護した猫についてはご自身で保護してください。仔猫であればかなりの確率で里親さんを見つけることができますので(もちろん断言できません)、ご相談ください。

(なぜドリームキャットで猫をお預かりできないのか)

ドリームキャットは行政・民間団体その他組織からの助成金等は受けていません。
会員の方の会費や、支援者からの寄付金をいただいてはいますが、活動費のごく一部しか賄えず、運営の金銭面はほぼ運営者が個人で負担しています。
詳しくは会計報告のページをご確認ください。
船形漁港近辺の地域猫およそ50匹、シェルターの猫およそ30匹。エサ代、医療費をはじめとする諸費用はかなりの金額にのぼり、毎月、経費を捻出することが大変難しい状況です。持ち込まれた猫のお世話をすることはできません。

(猫を保護しようと決めたら・・・)

猫がダンボール箱に入れられて、あるいはビニール袋に入れられて捨てられていた、という場合。犬や猫を捨てるのはれっきとした犯罪ですので警察に通報してください。
その後、健康状態をチェックして問題があるようでしたら獣医師のところで診察を受けさせます。元気そうな場合でも健康チェックは必要となりますが、急を要さないようならおうちに連れ帰って様子をみましょう。

(保護した猫を世話できない理由は?)

ペット不可の住まいなので、家族が猫アレルギーなので、お金がないので・・・とみなさん同じようなことをおっしゃいます。
住まいがペット不可でしたら、里親さんを探す間だけ大家さんに許可をとってください。
もし大家さんがウンと言ってくださらなかったら、お友だち、お友だちのお友だち、Facebook、LINEあらゆるツテと手段を使って里親募集の間だけ預かってくれないか、聞いて回ってください。
かなりの確率で手助けしてくれる方が見つかるはずです。家族に猫アレルギーの方がいらっしゃる場合は、玄関の隅や、物置の一角など、雨露、寒さや暑さが最低限しのげる場所を確保すれば大丈夫です。
赤ちゃん猫の場合は、数時間おきに猫用ミルクを飲ませて世話をする必要がありますが、生後2週間もたてば離乳食を食べるようになって世話は楽になりますよ!
お金がないのは、皆同じ。
ただ、猫を保護するのに、一財産を使い果たすわけではありませんから大丈夫。人間の食事を1回ぬけば猫に1週間分のごはんを買ってやれます。
猫数匹分だったらなんとでもなるでしょう。猫を思わず保護してしまったあなたはきっと優しい人。あなたしかその猫を助けることはできません。
助けて誰かに任せてハイ終わり、ということにはならないのです。

(保健所につれていく、捨てる・・・といって私たちを脅すことはやめてください)

ドリームキャットに「猫をなんとかしてほしい」と連絡をしてくる多くの方が「ボランティアなんだから無償で猫を助けてくれるのはあたりまえだろう」と思っていらっしゃるようです。
私たちは仕事・家事の合間に、自分の時間、労力、お金を使って保護活動をしています。
あなたが「猫を保護した」ということは、あなたが「その猫の命に関わった」ということです。
「捨てた人が悪いのに自分がお金や時間を使わなければならないのはおかしい」・・・といくらいってもはじまりません。
どうか、関わった命に対して力を尽くしてください。大変なことではあるのですが、保護したあなたが、責任をもって里親探しを行うのであればドリームキャットでも全面的にサポートします。
保護の仕方、育て方、里親の探し方など無料でお教えします。

(里親探しについて)

ドリームキャットではかなり厳しい基準で里親さんを選定しています。
せっかく保護した猫が幸せになってくれなければ意味がないからです。
当会のほうに「猫がほしい」という希望が寄せられていることもあり、そうした場合は(もちろん人選はしっかりします)比較的すぐに、
お見合い→里親さん決定
となりますが、多くの場合インターネットで里親マッチングサイトを使って里親さんを探します。
仔猫であればだいたい1か月あれば決まります(断言できませんが!)
流れとしては、下記の通りです。
獣医師による健康チェックを行う(保護主さん)
   ↓ 
猫の情報・写真をドリームキャットあてに送る(保護主さん) 
   ↓ 
里親マッチングサイトに登録・里親を応募する(ドリームキャット)
   ↓
 応募者の中から里親候補の方を選定し、お見合いのセッティングをする
(ドリームキャット)
   ↓
お見合いがうまくいったら里親候補の方に猫を預け、トライアルに入る
(期間は1週間)
   ↓
1、2か月経ったところで写真を送ってもらい、保護主さんに転送する
(ドリームキャット)

・・・以上です。費用について説明します。

まず、お見合いのために猫をお預かりする際、ノミ・ダニ駆除薬を投与されていない場合は、当会で薬をつけますのでその実費をいただきます(2000円程度)。里親さんが決まった場合、それまで保護主さんが払った医療費については里親さんに負担していただきますので里親さんからお預かりして保護主さんにお渡しします。そしてドリームキャット活動支援金として5000円を里親さん(保護主さんからではないので念の為)からドリームキャットにお支払いいただきます。
里親さんが決まらなかった場合は、保護主さんからお金をいただくことはありません。ただしノミ・ダニ駆除薬の実費はいただきますのでご了承ください。これはお見合い場所であるドリームキャットのシェルターに入る猫についてはどうしても薬をつけてもらう必要があるためにとる処置です。不明点につきましては、メール、電話にてお知らせください。

(記:2019年7月19日)

NPO法人犬と猫のためのライフボート~子犬子猫の里親募集中~